雨音がますます強くなってきた土曜日の夕刻。
近くの教会から鐘の音が響き渡る中、
現在徒然なるままに文字を打ち込まんとする。
さて、2018年卒生の就活スケジュールが確定し、
日本の素晴らしき就職活動は既に動き始めている、とのこと。
私が過去に参加したのは2014年卒者向けであり、
あれからもうすぐ4個下の代の就活がスタートするとなると、
いろいろ思うことも頭に浮かんでくる。
学歴が一般的に高いとされる大学
さて、大学生、特に世の中一般的に学歴が高いとされる
下記の大学群(軍)をまずみてみよう。
国内最強国立 :東大、京大、一橋、東工大
堅実な旧帝大 :阪大、名大、東北大、北海道大、九州大
関東有名私立 :早稲田、慶応、東京理科大、MARCHG
関西有名私立 :関西大、関西学院大、立命館大、同志社大
イケイケ国立 :神戸大、国際教養大、ICU、千葉大、広島大、大阪市立大
ダークホース :アジア太平洋立命館大(留学生が半分)
読者の中にはこの中の大学に在籍中、または、卒業生として
日本社会を生きているのではないだろうか。
このレベルの大学群であれば、日本社会のどの企業でも応募することが可能であり、
書類審査で足切りになる可能性は極めて低い。
就職活動を体験したことがある方ならご存知のように、
学歴フィルターが存在する限り、いわゆるFラン大学が
有名企業や大手企業に入ることは極めて困難な構造となっている。
そしてよく話題に上がってくるのが、これだ。
「大手か?それとも、ベンチャーか?」
就活生にとっては最大の命題となっているに違いないし、
我が母校でもこの命題はよく話題に上がった。
多くのものが結局は大手企業を目指し、
ベンチャー企業を蔑ろにする傾向がある。
大手志向とベンチャー志向の人たちの考え方
大手企業を目指す学生二ありがちなパターンは下記の通り。
- 給与・待遇が安定している
- 制度がしっかりしている
- 会社を通じて大きなことができる
- ネームブランドでイケイケな生活が送れる(だろう)
私自身今となってはベトナムの人材ベンチャーで勤務しているが、
もともとは大手企業に入社することばかり考えていた。
向き不向きを度外視した、所謂定型的なエリート思考な学生だった。
一方、ベンチャー企業を目指す人はまだまだ少数派ではあるが、下記の特徴を感じる。
- 若いうちから裁量権を持って働きたい
- 給与や待遇よりもスピード感
- 将来は起業も視野に入れる
- 新規事業に携わりたい
などなど、ベンチャー企業を志望する学生は
個々人の趣向性が顕著に現れるように感じる。
そして、結局どちらにもメリット・デメリットが存在し、
就労経験がない方は特に悩み始める。
「ネームバリューは捨てがたい!M菱やS友にはいれば安定」
「いやいや、成長速度が遅くてやってらんねえ」
などと葛藤が発生しているかもしれない。
どちらがあっているかどうかなんて、
両方経験してみないとわからないからだ。
自分の就職活動を振り返ってみる
さて、この私はどうったのか?
元々非財閥系総合商社を第一志望に動いていた私は、
無我夢中に就職活動し、OB訪問もこなし、
企業研究も絶やさず行った。
中国留学経験や学生団体の経験から、当時の私は無駄に自信があった。
「他の学生に負けるわけがない」っていう意識高い系男子、
若しくは、意識だけ高い系男子、だったのかもしれない。
順調に進んだ第一志望の企業の3次面接。
落ちるわけがないと思っていたが、青天の霹靂。
まさかのサイレントお祈り。
目の前が真っ暗になり、就活に対する意識は朦朧とし始める。
そんな中途半端が人がうまくいくわけもなく、一度ストップした。
そしてとあるベンチャー企業の説明会に参加した私は、
採用担当者から「マコトくんはベンチャータイプだよね〜!」と、言われ、
急に火がついた。
ベンチャー企業斡旋の会社の人にも相談し、
東京のベンチャー企業を受けた。
簡単に落ちないし、トンがってる自分を受け入れる企業も多数あり、
ベンチャー企業も全然悪くないなと気づき始めた。
その結果、ITベンチャー企業から内定もらった。
しかし、そこで改めて気づいたことが、今の自分の環境に繋がっている。
というのも、
「早くから海外で働きたい」
という思いが急に強くなったのだ。
東京は世界的にみても優れたビジネスタウンであり、
成長するチャンスも豊富。
しかし、早くから海外で働く方が
もっと成長する舞台が用意されている、
いやむしろ、自分自身でその舞台を作ることができると感じた。
まさに直感である。
人生最大とも言える方向転換を図り、
「海外就職」という周りが選ばない
選択肢を視野に入れたのだった。
自己の素直な気持ちに従わない人生の選択は後悔する。
「あー、私も海外に早く行けばよかったわ」
なんて思う時代も近いうちくるだろうし、
みんなが普通に海外で働き始めるようになれば、
先駆者としての市場価値は高くなるに違いない、
と自分自身をある種洗脳させた。
人生の選択はトレードオフ
ふと気付けば、ベトナムで働き出して2年半が経過した。
この経験に対して全く後悔をしていない。
後悔した時自分の過去や決意を否定する事に繋がるだろう。
日本で働く事以上に濃い時間を過ごしているかもしれないし、
日本では得られない体験をしているかもしれない。
もちろん、すべての選択は“トレードオフ”だ。
鋼の錬金術師の有名なセリフにもあるように、
人は何かの犠牲なしに何も得ることはできない
何かを得るためには、それと同等の代価が必要になる
それが、錬金術における等価交換の原則だ
大企業にはいれば得られる地位や名声、
安定した給与が手に入るが、その一方、
裁量権が得られないかもしれないし、逆も然り。
もし成長意欲が強く、チャレンジ精神の旺盛な方がいたら、こう伝えたい。
「大手か、ベンチャーか、で悩むのも大事だけど、
新たな選択肢として海外新卒就職もアリだよ」とね。
この選択肢に悩む青年たちからたまに連絡をもらうことがあるが、
一貫して伝えているのは、自分の直感に素直に生きること。
じゃないと後悔するからね。
個人的には後悔する人生は誰一人として送ってもらいたくないし、
目の前で悩んでいる人がいたら同じ目線で話し、背中を押してあげたい。
そんなことを思って海外で人材紹介をしている。
一人でも多くの若者たちが海外で挑戦できるように、
いつでもご協力するので、お気軽にご連絡頂けることをお待ちしている。
今回はいつもと異なったテイストになるがご容赦頂けると幸いである。