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ベトナムの交通事情を解明!バイクよりもバスの方が危険だったお話

· ベトナム,ベトナム人

シンチャオ!

とうとう雨季が終わり、涼しいのか暑いのかわからない日々が始まりました。

実にこのタイミングはベトナムに来て3回目ですが、未だに慣れません。

さて、今回はベトナムの交通事情についての記事を書いてみたいと思います。

というのも、下記の記事をFBでたまたま発見したからです。

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バス追突事故の事件です。「ベトナムならよくあるでしょ」って思われるかもしれませんが、

普段よく通る道でこのような悲惨な事件が起こっているのは事実で、他人事には思えません。

明日は我が身とはこのことで、注意深く行動しないと死の危険性があります。

せっかくなのでこの記事の内容を下記に引用してみます。

11月9日夕方、1区のLe Lai通りをバイクで走っていた45歳の男が、9月23日公園付近で4系統バス(ベンタン―An Suong)と追突する事故が起きた。


バイクの運転手はバイクからから転び落ちた後、バスに轢かれて死亡した。その後、近くに住んでいるバイクの運転手の家族が現場に駆け付けた。バスの運転手を捜したが、現場から逃走していた。詳しい事故の経緯は調査中だ。

Source: Vnexpress.net

バスの運転手は轢き逃げしています。結果的にすぐにどのバスが轢いたかどうかはバレるのですが、この国はバスが非常に危険。

どんだけ渋滞をしていてもバスだけはビュンビュン飛ばす飛ばす。。。

運転手自身、学歴のない方が就く職業ということもあり、無教養な方が多く、

結果的に運転が荒い人が多い印象があります。

日本のバスの運転手ならニュースで大問題になるレベルの運転です。

ちなみに、詳しい原因はわかりませんが、ここ2年半で道で倒れている人を3名見掛けました(いずれも死亡しているかと)

ここで一度ベトナムにおける交通のヒエラルキーを考えてみたいと思います。

簡単ではありますが、KeyNoteを使って下記の図を作成しました。

ざっとご覧ください(なんとなく英語にしました)

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上から順に・・・

①バス

②トラック

③自動車

④バイク

⑤歩行者

※自転車は少数派なので省きました。

ベトナムのヒエラルキーを司る最強の存在、バス

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④はバイクの圧倒的な量を示しておりますが、ベトナム交通の世界の中では、実はそこまでヒエラルキーの上位には立てておりません。

依然として最強はバスです。

バスは冒頭でもお伝えしたように、かなり危険な魔物のような存在であり、

急に右側車線(ベトナムは右側走行です)に車線変更し、傍若無人な運転を披露しております。

もはやパフォーマンスとしか思いませんし、今まで何度も目の前でバイクとバスがぶつかるかぶつからないかの世界を目の当たりにしております。

渋滞に引っかかった時は、実はバスが一番都合が良いです。

というのも、思いっきり飛ばして道を切り開くからです。

信号が少々赤でも気にしないのでベトナム文化といえば納得ですが、

もはやここは戦場であることを忘れてはいけません。

破壊力ナンバーワン!迂闊に近づけない存在のトラック

トラックは街中にあまり現れませんが、工業団地の多い郊外に行くとかなりの頻度で現れます。

彼らもまたバス並みに縦横無尽に道を進んで行きます。

将棋で言えば、香車ですね。

「俺の前に立っているお前が悪いんだよ」って感じで轢いてしまうかもしれません。

当たったら一発で亡くなる破壊力を持っているので気をつけてください。

しかし、ベトナムの製造業を支えているのは彼らの仕事があってこそ。

彼らの功績は尊敬に値しますが、安全運転を心がけて頂きたいものです。笑

また、下記の動画はトラックが急ブレーキしたために引き起こされた交通事故です。

バイクの運転手がどのような末路を辿ったのかはわかりませんが、注意1秒、怪我一生とはこのここと。肝に命じていきましょう。

年々増加中の自動車!もはやバブルな世界

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その次は自動車!

バイク大国と言われるベトナムも、富裕層が台頭しており、若くから高級車を乗り回しています。

若気の至りなのか、かなり運転が恐ろしく怖いです。

「ポロシャツ・半パン・サングラス」の3点セットが彼らのデフォルトな格好なので、高級車に合わせておしゃれな服を着こなす文化が到来するのを待ちましょう。

ちなみに、とあるトヨタのディーラーショップでお話を伺った時は、一台500万から1000万円くらいする自動車が、月間35台も販売できているとのこと。

保有自動車数も年々かなり伸びておりますし、またとある物流系の会社は一度の輸送船で、5000台以上の自動車をベトナムに輸入していると伺いました。

仮に、1週間に一度5000台がベトナムに到着したとしたら、月間約25000台の販売で、

年間にすると、300,000台がベトナムに流れることになります(現実的かどうかは別として)。

下記記事によると、上記の推量はあながち間違ってはいないようです。

ベトナム新車販売、12月は45.5%増の2.9万台、2015年は55.2%増の24.5万台
・ベトナム自動車工業会(VAMA)が発表した2015年12月の総販売台数(輸入車およびVAMA未加盟メーカーを含む)は、前年同月比45.5%増の2万9,397台となった。
・VAMA加盟20社による12月の新車販売台数(バスシャシーは除く)は、44.9%増の2万3,775台。車種別では、乗用車が41.6%増の1万3,779台、商用車が50.4%増の9,174台、ダンプを中心とした特殊車両(SPV)が41.5%増の822台。

・2015年通年の総販売台数(輸入車およびVAMA未加盟メーカーを含む)は、前年比55.2%増の24万4,914台となった。
・VAMA加盟20社による2015年の新車販売台数(バスシャシーは除く)は、56.2%増の20万8,568台。車種別では、乗用車が47.0%増の11万7,288台、商用車が66.1%増の8万1,312台、ダンプを中心とした特殊車両(SPV)が107.4%増の9,968台。
・マークラインズ集計による2015年のメーカー・ブランド別新車販売台数では、地場メーカーのチュオンハイ(Truong Hai)が81.5%増の5万9,518台(シェア24.3%)、トヨタが23.2%増の5万285台(同20.5%)、フォードが48.3%増の2万740台(同8.5%)、ビナマツダが115.7%増の2万359台(同8.3%)、ホンダが28.0%増の8,312台(同3.4%)などとなっている。

今で既に道が狭く簡単に渋滞するベトナムですが、今後交通状況の更なる悪化が容易に予想できます。

早くメトロが完成することを望むばかり。。。

また駐輪場を作ることを全く無視された都市構造となっているため、路駐問題がこれから過激化するでしょう。

もはやタケコプターが欲しいとか言われそうです。笑

ベトナムの代名詞といえばバイク!ベトナム人のマストアイテム

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そして何と言っても「バイク」!

本当に多い多い。

「ベトナム人の足」といっても過言ではありません。

信号は無視するし、ウィンカーは全く出さずに突然曲がり始めたり、いきなり急停止したり、、、日本で生活する以上に頭を使い、精神的に疲れます。

おかげで渋滞の時は気合が必要です。この世界では、よそ見をしたら死を意味します。

特にバイクで冷蔵庫やガラス板を運ぶオリンピック選手顔負けの凄腕ドライバーが多数存在します。彼らの後ろはスリリングですが、一瞬足りとも気を抜けませんよ。

3人乗り、4人乗り当たり前の彼らにはひれ伏す以外方法がありません。

そんな彼らも自動車やバス、トラックには勝たないのも事実です。

権限ゼロ?最も扱いがひどい歩行者

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最後に登場するのが「歩行者」

交通ヒエラルキー上、最も人権が守られていない層です。

おそらくバイクがぶつかったとしても「歩いてるお前が悪いんだよ」って言われそうです。

私ごとですが、過去に徒歩で家から会社まで歩いていた時、事件が発生しました。

盗難防止のためにリュックサックを背負って、青信号の道を歩いておりました。

青信号で、且つ目の前に警察もいたから、大丈夫だと見切っていましたが、

なんと気づけば体が一回転!

「なんやなんや?!」と思っていたらバイクがリュックに引っ掛かって体が振り回されてしまったのです。

そのまま逃げようとしていたので、遠心力を全力で使い果たして、バイクを蹴り返しました。

本来、日本であれば「示談で済ませましょう、、、」とか「警察呼ぶから待ってろや」と基本ぶつかった運転手の立場が弱いのですが、

ベトナムは真逆です。

「お前が悪いお前が悪い!お前は中国人だろ?ふぁ○○ん!」と散々罵られ、当たり損。

まさに当たったら負けです、この国はきっと保険にも加入していない人ばかりなので、お金で解決できないケースも発生すると思います。

結果的に歩行者が一番下位に存在することになります。

歩行者通路にはバイクが逆走したり、なぜか穴が空いてたりと、日本のように綺麗な歩行者用通路もあってないようなもので、一体どこを歩けばいいのでしょうか。笑

そして中国人に対するとばっちり半端ない。

以上ベトナム交通におけるヒエラルキーをご紹介いたしました。

悲惨な事件に巻き込まれないように細心の注意を払ってください。

逆に言えば、この問題さえ回避できればベトナムは過ごしやすい国です。

「海外は自分の身を自分で守る場」であると心得て、日々生きることに感謝してみます。