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大学卒業後3年間で得られたもの失ったもの

 

· ベトナム,キャリア,日本

人生何事もトレードオフ。

このルールに逆らった場合、どこかで歯車が狂い始めるか、そもそもno dealとなるこの世の中。

安く値切ったら値切った分、受給できるサービスレベルが低下するのと同じく、何かを得るためには何かを失わなければならない。

ご存知の通り、私は新卒で約3年間ベトナムにて勤務をしていた。

様々な葛藤とも闘いながら自分の道を自ら選び、歩んできた。

この生き方が決して賢い道だとは言えない。

かといって、一般的なルートが正しいとも言えない。

なぜなら、冒頭にもお伝えしたように、全て「トレードオフ」だから。

今回の場合、日本で働くか海外で働くか、という究極の二択から後者を選んだ私。

3年間のベトナム勤務の末に身につけられたものは、

サバイバルな語学力、物怖じしない態度、そして外国人とともに働くスキルなど。

一方、99%以上の人が新卒で日本で働くことになるので、

彼らが得られるであろう、高い給与(あくまで東南アジアと比較して)、

日本でのビジネスマナー・作法などを捨てることになった。

所詮日本で生きるために必要なマナーや目先の給与だろう、

そんなもの今は必要ではない。

今はただ自分の心にまっすぐ従い、海外で働こう。と決意したのだ。

ベトナムに行く時もそうだったが、中国に行く時も、

「背負うものがない自分が何をためらう必要があろうか」

と意気込んでいたし、自分の価値観に照らし合わせると間違っていなかったと思う。

しかしながら、一般的な日本人はなんだかおかしいと端から見ていて思っていた。

というのも、彼らは「給与、福利厚生、名誉」など、

全く自分のスキルや経験に基づかない甘いことばかり口にしている。

生み出している利益を算出してみたらいいだろう。

新卒だから採用コスト・教育コストは投資、と思っているかもしれないが、

それは日本が「育成型」の採用ばかりしているからである。

ヘッドハンティングがあまり公にされないことや

中途は自社の色に染めるのが難しいと自分のできなさを口にしているせいか、

新卒採用を重視する傾向がある。

理由は至ってシンプル、だって自社カラーに染めやすいから。

個々人のニーズは絶えず変化する。

その変化を読み取るのはどだい難しい話であるにちがいない。

であらば、人事担当者がそこまで汲み取れるのは甚だ疑問であるとしか言えない。

働く前から、福利厚生を目当てに動いているなんて、偏差値だけで大学を選ぶ高校生と内容の差こそあれ、大してレベルは変わらない。

むしろ、高校生の方が無垢で穢れを知らない分、まだ無罪だ。

そのような人たちがいるのは勿体無い。

世界的に見ても優秀な人が多い日本でこの現状では、グローバル社会の競争の中で自然淘汰されるのが目に見えている。

「やばい」が口癖の日本人は、なぜ自分が「やばい」ことに気づかないんだ。

海外で最初に働くことで、日本の企業に洗脳を受けることなく、

割とフラットな状態で日本を見ることができたと感じている。

周りの同期や先輩たちは、大手企業に入社し、気づけば茹でガエルになっている。

麻痺した感覚を是正する方法はもはや見当たらない。

なぜなら、高みを知ったものはなかなか下に降りることができずに安住してしまうから。

本当は両方できる人が強いが、なかなかそんな強靭な人間は存在しない。

もしかしたら海外で得られたものは思いの外大きかったのかもしれない。

私は少しでもこのようなフラットな人間を増やしていきたい。まずは日本の若者からね。