最近ベトナムで働く日本人の数は増えています。
私がベトナムへ渡航した2年半前と比べて圧倒的に増えており、
同世代の中では既に筆者は古株状態で、時の速さと移り変わりを感じます。
気付けば平成8年生まれもいてビックリです。笑
新興国を含めた海外で働く若者が増えることは
私の目標の一つでもあり、喜ばしいことではります。
その一方、若さゆえに「日本人が新興国で働く意味」を考えずに、
比較的独りよがりな考え方になっているのではないかと、
もちろん自分を含めて感じることがふとした瞬間にあります。
それ自体決して全面的に悪いことではありません。
自分の人生を自らの意志で切り開いた結果辿り着いた答え(場所)とも言えます。
いろんな思いを持って海の向こう側へ渡ろうと考えている人を対象に、
「日本人」が新興国で働く意味について考えていこうと思います。
長文につき、前半と後半の2部に分けました。
見ている世界が異なるからこそ持っている視点を生かす
先進国と新興国は客観的にインフラ面、学力面では差が生じ、
もちろん前者の方が国民の知識や経験の幅や深さが後者を凌駕します。
国の発展度合いの良い悪いを問いているわけではなく、
これは歴史的に避けられない課題です。
誰もが小中学生の時に学んだ内容として
わかりやすい例を一つあげて見ましょう。
鎖国している江戸時代の間に西欧諸国は飛行機や
ラジオ、テレビなどの革命的な発明しました。
1875年に黒船が日本に訪れ、日本は開国し、明治維新の開始。
当時の先進国から技術や思想を学び、第二次世界大戦前ですら
GDP世界トップ10には入るくらいの国力になりました。
資源がない国でもこれほど成長するのかと、
我ながら昔の日本人は活力があったと尊敬しています。
日本人には彼らの未来を予測できる素地がある
少し話が逸れましたが、結局“現時点”で過ごしている世界が異なるため、
見ている世界が異なります。
歴史は繰り返されるわけで、新興国でどのようなことが
これから起こるのかはある程度予測することはできるはずです。
公害問題、食品問題、交通問題、人口問題、格差問題・・・
って、全部「問題」が付いている。笑
我々の国で発生した問題は恐らく時間をおいて、
他の国でも発生してもおかしくないのです。
それはまるで、ソ連に追いつけ追い越せと
スローガンに掲げた大躍進運動を実施したが故に、
中国がソ連と同じく飢饉を引き起こしたように、
予想できることは少なからず存在します、例え予言者ではなくとも。
新興国の人にとっての未来を先に体験している我々だからこそ、
新興国の人を馬鹿にするのではなく、未来を指し示し、
共に歩んでいく姿勢が大事です。
気をつけるべきは、
「日本はこれが普通だから、君達もこれやるのが当たり前でしょ」
という態度。これは百害あって一利なし。
ただの価値観の押し付けにしかならないからです。
上から目線の日本人はベトナムに多く見かけるので、
どこかのタイミングで改めなければいけないですね。