ベトナム人って一体なにもの?
今宵もまた大雨が降り注ぐホーチミン。
ベトナムで働く人のブログのはずが、
中国留学時代の比重が増えつつあったので、
初心に帰ってベトナムに関する記事を提供していこうと思います。
さて、今日本でホットな国籍は中国ではなく、
ベトナムやネパールとなっているようですね。
中国人の人口からして、中国人留学生の数が
圧倒的に多いのは理解できますが、
近年右肩上がりで急増しているベトナム人留学生は、
今では韓国人と台湾人の留学生の数を凌駕しています。
ベトナム人、ベトナム人とニュースで聞いても、
日本にいらっしゃる方にはパッとしないのではないかと思います。
そのため、今回ベトナム人とは一体どのような人たちなのかを
一緒に考えていきたいと思います。
あくまで筆者の主観のため、参考程度に留めて頂けますと光栄です。
まずは地域を分けてみましょう
南北に縦長に続くベトナム。
地図を見てみると気づくと思いますが、
日本の本州と形が若干似ており、
ハノイからホーチミンを繋ぐ統一鉄道の距離と
青森〜博多間はほぼ同じ距離と言われています。
主に、ベトナムでは北部、中部、南部、西部の
4つに地域をざっくり分けています。
それぞれの有名な都市を列挙して見ます。
北部:ハノイ、ハイフォン、ラオカイ、ディエンビエンフー
中部:ダナン、フエ、ホイアン、ゲーアン
南部:ホーチミン、ドンナイ、ブンタウ
西部:カーマウ、フーコック、ミトー、カントー
今となっては各地域の主要な都市名を列挙できるようになりましたが、
ベトナムに来る前にはホーチミンという名前
(人名か地域名かも曖昧でしたが、、、)くらいしか知りませんでした。
あくまで世界史の近代史レベルで暗記した程度で、
前後関係も地域的な違いも全くわからなかったくらいで、
読者の方々もそれぞれの地域がわからなくても問題がありません。
ではそれぞれの地域の特徴と人々の気質を共有して参ります。
外交上手?強かな性格な北部
北部、特にハノイの人たちは非常に強かな性格と呼ばれています。
時に彼らを形容する言葉、それは「面従腹背」。
これの意味することとしては、表と裏を持ち合わせた性格ということであり、
本音と建て前を使い分ける人たちとも言えます。
普段はニコニコして、なんでもOKOKと答えていたとしても、
本当は表に出さないだけで不満を溜め込み、突然爆発!なんてことも。
歴史的にも、長期にわたり中国に朝貢しつつ、
現在のタイやカンボジアを攻めていったことから、
二つの顔を持つのは不可避な運命。
それゆえに、不都合なことを言われたとしてもうまくかわし、
相手をじわじわ攻めた後に、本音を出して
相手を丸め込む戦略が得意なようです。
もし興味がある方は「中国との付き合い方はベトナムに学べ (SB新書)」
を読んでみるのが良いでしょう。
ちなみに、北部の人は中華系の血が混ざっており、
美男美女が多い地域ですので、男性諸君にとっては目の保養になります。笑
我慢強さはダントツ!革命家を輩出する中部
中部のゲーアンと言えば、ベトナムで一番人気で
一番謎が多いホーチミンおじさんと、
実はホーチミンおじさんよりも先に、
革命を起こそうとしたファンボイ=チャウを輩出した地域。
「ホーチミンという名前だから南部のホーチミン出身」
かと思いきや全く異なります。
革命家を輩出する理由としては中部の
地理的条件も関係していると言われています。
というのも、昔から中部では洪水が激しく、
頻繁に死と隣り合わせな生活を送っていたからです。
今ちょうど洪水で問題になっている地域です。
洪水に体が流されなかったとしても、
作物が死んでしまえば餓死を選ばざるを得ません。
自然とも戦ってきた人たちは我慢強く、また、
そのパワーが革命へと向けられるのも納得です。
南国気質?自分の感情に素直に生きる南部
上記で紹介した北部、中部と比較して、
南部はちゃらんぽらんな印象を受けます。
よく言えば、自分の感情に素直であり、
悪く言えば、すぐに現実から逃げる傾向があります。
気候的に年中暖かく、作物や果物が途切れることもない地域。
働かなくとも、実家に帰れば収入がなくとも生きられます。
そのため、仕事はすぐに辞めてしまいますし、
気づけば約束したことが等閑にされている、なんてこともしばしば。
日本で言えば、沖縄時間が体の中に埋め込まれています。笑
沖縄の人をバカにしたわけではないのでご容赦ください。
しかし、一番本音で話し合える地域の方々という印象を受けており、
ハノイとホーチミンでは性格が真逆でびっくりします。
日本人で一度ホーチミンに住んだ人は、
ほとんどハノイには行きたくないと仰っています。
実際私はハノイに4ヶ月住んでからホーチミンに移動しましたが、
なぜかまだ一度もハノイに戻っていません。
そろそろ顔出しに行かねば。笑
出稼ぎは宿命?若者は東へと向かう西部
最後に紹介するのは西部。
日本にいる方からすると最も馴染みのない地域であり、
ベトナムに住んでいてもメコン川クルーズくらいでしか訪れることはありません。
ベトナムの中でも西部は最も発展途上で、貧困な地域とも言えます。
そのため、出稼ぎでホーチミンまで移動し、
月に一度は実家に帰る生活をしている人もしばしば。
日本人街にいるカラオケ嬢もマッサージ嬢も
ほぼほぼ全員西部出身のようです。
西部には稼げるお仕事がないようで、
都市部に出て来るのは至極当然の流れです。
4人から10人を1部屋で住んでいるという話もよく聞きます。
また、ベトナムの5大都市の一つであるカントーは
西部のど真ん中に位置します。
カントー大学では日本の大学と交流をしたり、
IT人材の育成などに力を入れているようです。
*ベトナム5大都市
ハノイ、ホーチミン、ハイフォン、ダナン、カントーの5つであり、カントーが一番遅れをとっている。15年ほど前のレポートを読んだことあるが、当時は「これからダナンかカントー、どちらが発展するのか」という題目ではあったが、今では雲泥の差であり、ダナンの方が知名度が高くなっている。
結局地域差があるということも念頭に
それぞれの地域をお伝えしましたが
イメージは湧きますでしょうか?
ベトナム人と一口に言ったとしても
それぞれの地域で性格は異なって来ます。
例えば、ハノイ人はホーチミンの人のことを
あまり好意的に捉えておりませんし、
その逆も然りということも事実。
日本にいる留学生でもグループ内の出身地を
聞いてみると何か面白いデータが取れるかもしれません。
おそらく、北部の人だけで固まっているグループや
南部の人だけのグループが存在するはずです。
日本で例えるならどこに該当するか?
日本で例えるとすれば、
ハノイ(北部) :東京
ハイフォン(北部):川崎
ダナン(中部) :名古屋
フエ(中部) :京都
ホーチミン(南部):大阪
カントー(西部) :岡山
フーコック(西部):淡路島
来てみるとこの意味がしっかり理解できるかもしれません。
日本でも地域によって考え方や性格は異なりますし、
同じ日本人でも関西人と関東人を
一緒にしないで欲しい、と思うのもまた自然の理。
相手のことを一括りにせずに、地域別に見てみると
ベトナム人と関わるのが楽しくなります。
これらはあくまで主観なので、
もし他のご意見があれば承ります。
それでは今回はこのあたりで!Tam Biet!